寄生虫名 | Tentacularia sp.(テンタクラリア) |
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分類学 | 扁形動物門、条虫綱、四吻目 |
宿主名 | カツオ(Katsuwonus pelamis)、マアジ(Trachurus japonicus)、マサバ(Scomber japonicus) |
寄生部位 | 体側筋肉 |
肉眼所見 | 外観的な異常は見られない。体側筋肉内に乳白色で米粒状の虫体が見られる(写真1)。 |
寄生虫学 | カツオやマアジに寄生しているのは幼虫であり、宿主組織に被包されている。虫体の大きさは5-10 mm程度で、頭部に4本の吻を持つ(写真2、3)。吻には、かぎ状構造が備わっており(写真4)、固着器としての役割を持つ。終宿主はサメ類。 |
病理学 | 未報告 |
人体に対する影響 | 終宿主はサメ類であるため、人間には寄生しない。ただし、万が一、飲み込んでしまった場合、虫体の突出した鉤が咽喉に引っかかる可能性があるので、注意。 |
診断法 | 頭部に4本の吻があることが四吻目の形態的特徴である。 |
その他の情報 | 春から夏にかけて、カツオの内臓や腹部の筋肉に寄生しているのがよく見られる。最近、東シナ海で漁獲されたマアジに、ごくまれに観察される。 |
参考文献 |
写真2.マアジから取り出した虫体
写真3.Tentaculariaの頭部拡大
写真1.マアジ筋肉に見られるTentacularia
写真4.吻の拡大。